1923(大正12)年、大東文化大学の前身である大東文化学院が東京九段の地で産声を上げてから今年で97周年。2023(令和5)年には創立100周年を迎えます。
100年の歩みは決して平坦なものではありませんでした。とくに前世紀末から進行している少子高齢化や、グローバル化の深化にともなって、安全や安心といった社会の基礎的な部分が揺らいできているなか、大学のあり様も厳しく問い直されています。
しかし、この困難な時代においてこそ、私たちは来し方と正しく向き合い、新たな未来を創造するという信念をもって進んで行かなくてはなりません。信念の基盤は、文化という人間社会の基底に根ざしています。多くの異質な文化と交わり、自らが拠って立つ文化を新たに創造していくこと、これこそが次の100年の目標です。
大学という研究と教育の場は、さまざまな文化に根ざす多様な価値観が交差する場でもあります。大東文化大学が世に問わねばならない、新しい文化、新しい価値とは何か、次の100年に向け、皆さんとともに考え、行動していきましょう。
大東文化大学創立百周年記念事業推進委員会 委員長 中村 宗悦
(大東文化大学副学長・経済学部現代経済学科教授)