学生取材企画

2023.05.01

【学生取材企画】他学部・他学科開放科目 政治学インターンシップの魅力。現場で体感する学びを学生が語る。

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 2023年3月14日。大東文化大学 板橋キャンパスに、政治学インターンシップに参加した4名の学生が「政治学インターンシップの魅力を多くの学生に知って欲しい!」と、集まってくれました。そんな熱意ある彼らへのインタビュー内容を、彼らがインターンシップで撮影した写真とともに、学生取材企画ディレクターの鬼塚が紹介します!

 

 今回お越しいただいたのは、以下の4名です。学部学科学年(取材当時)、お名前、参加したインターンシップ科目名と時期を記しています。

 

法学部政治学科4年 永澤息吹さん  「政治学インターンシップは、人生のターニングポイント」

・テーマ探究・福島被災地研修(2年次)

・政策提言・登別(2年次 / 3年次)

・テーマ探究・沖縄社会調査研修(4年次)

 

法学部政治学科4年 鴨田寛太郎さん 「政治学インターンシップは、考動力が求められる場」

・テーマ探究・日本の安全保障研修(2年次)

・テーマ探究・福島被災地研修(3年次)

・テーマ探究・東北被災地研修(4年次)

・テーマ探究・沖縄社会調査研修(4年次)

 

社会学部社会学科4年 國分葉月さん 「政治学インターンシップは、大学生活1番の財産」

・テーマ探究・福島被災地研修(2年次)

・テーマ探究・東北被災地研修(4年次)

 

法学部政治学科2年 小野塚朱音さん 「政治学インターンシップは、現場力を伸ばすチャンス」

・政策提言・登別(2年次)

・自治体研修・東松山市役所(2年次)

 

 

 

──政治学インターンシップとは?

 

鴨田さんまず「 “政治学“ インターンシップ」という名前ですが、政治学科以外の学生も履修することができる “他学部・他学科開放科目” です!

 

また、一口に政治学インターンシップと言っても、東日本大震災の被災地域でフィールドワークをするものや、区役所や市役所で実際に業務体験をするものなど、その中身は多種多様です。しかし、どのインターンシップに関しても教室での座学に終わるのではなく、実際に現地や現場に赴き、“体感” “体験”する点が政治学インターンシップの特徴です!

小野塚さん2023年度のシラバスによると、政治学インターンシップとして[政策提言・登別][テーマ探究・福島被災地研修][テーマ探究・東北被災地研修][テーマ探究・沖縄社会調査研修][自治体研修・東松山市役所][自治体研修・板橋区役所]の6つが用意されていました。開講期間はどれも半期で、事前学習を行った後に現地や現場に向かうので、履修時に不安を感じすぎる必要はありません!

 

 

──なぜ、あなたは政治学インターンシップに参加した?

 

鴨田さん:実は入学前から政治学インターンシップを知っていて、そのカリキュラムを魅力に感じ、本学への入学を決めました。最初に参加した[テーマ探究・日本の安全保障研修]は、自衛隊の装備品を間近に見られる点に惹かれて履修しました。また、防災サークルの設立に携わるほど防災に関心を持っていたので、福島第一原発事故の現場を視察したいと思い[テーマ探究・福島被災地研修]を履修しました。

 

永澤さん:僕の父方の実家は福島県にあり、東日本大震災の発生から10年が経とうとしていた当時、自分のルーツでもある福島県の現状を再確認できる機会になるのではと考え[テーマ探究・福島被災地研修]を履修しました。また[政策提言・登別]では、政策立案過程を通じて多角的な思考能力を身につけられるのではないかと考え、履修しました。[テーマ探究・沖縄社会調査研修]は、僕が所属している藤井ゼミは半ば強制参加なので、…。冗談です!(笑) ニュースで見る基地問題の現状を自分の目で確認したいと思い、履修しました。

分さん:私は福島県出身で、高校時代から被災地での取材活動をしていました。大学入学後はマスメディアへの就職を考えていたこともあり、福島第一原発事故の知識を得たいと思い[テーマ探究・福島被災地研修]を履修しました。一方で、同じ被災地でも宮城や岩手の現状をあまり知らないモヤモヤが自分の中にあり、他の被災地の現状も知りたいと考え[テーマ探究・東北被災地研修]を履修しました。

 

小野塚さん:私はもともと公務員を志望していたので、実際の現場を知ることで自分の将来を具体的に描けるのではないかと考え[自治体研修・東松山市役所]を履修しました。また、社会人になる上で必要な課題解決能力を養えるのではないかと思い[政策提言・登別]を履修しました。

 

 

──政治学インターンシップに参加するのはどんな学生?

 

分さん:私が参加した[テーマ探究・福島被災地研修]は、報道系への就職を考えている学生を募っていたこともあり、政治学科の学生よりも社会学部の学生が多かったです。[テーマ探究・東北被災地研修]は、宮城教育大学の学生も参加していたので他大学の学生と交流することができ、学部学科の枠だけでなく、大学の枠を超えて一緒に学ぶことができました。たとえ1人で履修をしたとしても、インターンシップを通じて新たな交友関係を築くことができます!

鴨田さん:僕が参加した[テーマ探究・日本の安全保障研修]や[テーマ探究・沖縄社会調査研修]では、最初は「沖縄に行ってみたいなぁ〜」という安易な考えで応募したけど、実際に現地で得られる学びの大きさに感動し、次年度も他のインターンシップに参加する “リピーター“ 学生が多かったです。一度参加すると、他のインターンシップにも参加したくなってしまうほど魅力的な授業だと思います!

 

 

──政治学インターンシップで一番楽しかった思い出は?

 

永澤さん:僕は2年次だけでなく3年次にも[政策提言・登別]を履修しました。登別インターンシップは、私たち学生が考えた政策を発表し、順位付けしていただくコンテスト形式なのですが、2年次に参加した際は先輩方の力量に圧倒されて入賞することが出来ず、とても悔しい挫折経験に終わりました。その悔しさを晴らすために3年次で再履修し「絶対入賞」を掲げて挑みました。前年度の反省を活かして、準備を万全にしていたこともあり、登別市議会議長賞を受賞することが出来ました。その入賞の知らせを聞いた瞬間が一番嬉しかったです。

 

 

分さん:私は[テーマ探究・福島被災地研修]で、福島県楢葉町にある “結のはじまり” という居酒屋にて行われた交流会が楽しかった思い出です。私たち学生、先生、福島民友新聞社の方々、官僚の方々などと「どうすれば福島に若者を呼び込めるか」「福島のイメージを変えるためにはどうしたら良いか」など様々な議題を福島の郷土料理をつまみながら話す事ができたのが、普段はなかなか出来ない体験だったので、とても楽しかったです。

 

鴨田さん:僕も[テーマ探究・沖縄社会調査研修]で、現地でのヒアリング活動を終えた後に、学生、先生、現地住民の方々と行った交流会が楽しかったです。沖縄の郷土料理や民謡や舞踊に触れる楽しさだけでなく、形式的なヒアリング活動では聞き出すことが出来ない現地住民の「実はね…」から始まる “本音“ や “オフレコトーク” を聞くことができ、学習の一環としても楽しい時間を過ごすことが出来ました。

 

 

──政治学インターンシップで印象に残ったことは?

 

永澤さん:[テーマ探究・福島被災地研修]で福島第一原発事故の廃炉作業の現場を視察した際に、自分と同年代の作業員がいたことが強く印象に残りました。当時の僕は、バイトと遊びを繰り返すだけの生活をしていたのに、同年代の彼らは福島の復興のためにと汗水流していたのです。自分を情けなく思うとともに「復興のために何かやらなくては」と考えるキッカケになりました。その後は、ゼロから〈関東の学生100人に東北の現状を伝えるオンラインイベント〉を企画したり、東北の被災地支援を目的とした学生団体の活動に一生懸命に取り組むようになりました。

分さん:[テーマ探究・東北被災地研修]で地元住民の方が涙を流しながらお話をしてくださったことが強く印象に残っています。私は被災地の方が流す涙は悲しみだけが理由だと思っていましたが、お話を聴くと自然や政府に対する “怒り“ で流す涙がありました。今までは綺麗に見えていた海辺の景色も、その話を聴いた後には少し残酷に見えました。その後は、テレビや新聞で被災地が取り上げられるたびに、自分事として受け取るようになった気がしますし、現地で撮った写真を今でも頻繁に見返しています。

 

 

──政治学インターンシップの経験は、どのように活きた?活きる?活かしたい?

 

 

永澤さん:僕は政治学インターンシップに参加したことで、学生生活の過ごし方だけでなく、希望する就職先までも変化しました。特に “就活” では、先述した[政策提言・登別]での挫折とその克服の経験を活かすことができました。知る楽しさを教えてくれ、社会人になっても負けない自信をくれた政治学インターンシップは 「人生のターニングポイント」 です!

 

鴨田さん:僕は政治学インターンシップに参加する中で、考えておしまい、行動しておしまいではなく、自ら考えて行動する 「考動力」 を重視するようになり、他人に流されない人間に変化できたと思います!また、政治学インターンシップは特に “就活” で活きることが多く、他の就活生とは異なり実体験に基づいた話ができるので興味を持っていただくことが多かったです。

 

分さん:私も政治学インターンシップに参加したことで、自分に自信を持つことができるようになり、将来の道筋を明確にすることができました。空気ごと被災地を感じる経験をした学生が少ないからこそ “就活” の面接ではどんなに深掘りの質問をされても堂々と答えることができ、無事に内定をいただくことが出来ました。政治学インターンシップは 「大学生活1番の財産」 です!

 

小野塚さん:私は政治学インターンシップに参加したことで “百聞は一見にしかず” という言葉のとおりで、座学やインターネットで学べることは必ずしも正解ではなく、自分自身が実際にその現場に入ることで見えてくることや聞こえてくることが多くあると学びました。そのような 「現場力を伸ばす体験」 が出来たからこそ、積極的に様々なことに参加して得られた体験を学びに換えていこうと思います!

 

 

──あなたが思い描く、100年後の大東文化大学の “スガタ” は?

 

永澤さん:他の大学にはない特色がたくさん生まれ、世界で活躍する学生が生まれる大学であってほしい。

 

鴨田さん:学生が熱意をもって、学生たち自身で文化を創り上げられる大学でいてほしい。

 

分さん:学生が学部学科の枠にはまらず、様々な挑戦をすることで、人生の転機となれる大学であり続けてほしい。

 

小野塚さん: “まんなかに文化がある” の通り、日本の文化の中心となるような大学になってほしい。

 

 

 

最後に、政治学インターンシップに携わる先生よりコメントを頂戴しました。

※役職名について、は取材当時の役職にて記しています。

 

岩橋俊哉 教授

──[政策提言・登別]を担当されます。

 『百聞は一見にしかず』という諺がありますが、政策提言演習で事前に資料を調べて作成した政策案を携えて現地にいくと、例えば、花を植えようというような試みは、その花を野生の鹿が食べてしまうので無理であるとか、その政策はすでにその町では実施されているなどということがあり、せっかくの案が作り直しになることが往々にしてあります。『…一見にしかず』ですね。ところが、逆に『百聞は…』の方が重要である例もあります。東北の被災地の復興状況を現地調査するような場合には、事前に復興前の状況を調べておかないと復興事業がどのように行われてきたのかが見えません。見ることができるのはその時点の街並みだけだからです。このように、事前調査と現地研修は両方合わさって理解が深まります。本授業でそのことを実際に体験してください。

 

中根一貴 教授

──[テーマ探究・東北被災地研修]を担当されます。

 政治学インターンシップの受講に際して、何よりも重要なのは、やる気と誠実さであり、特別な才能はいりません。関心をもった研修がありましたら、まずは参加申し込みをしてください。そんな皆さんと一緒に事前学習や現地研修をできることを私たち教員は楽しみにしています。

 

武田知己 教授

──2023年度は在外研究をされています。2022年度は[テーマ探究・福島被災地研修][テーマ探究・日本の安全保障研修]を担当されていました。

 政治学インターンシップに参加して、五感をフルに働かせて問題と対峙してください。教師や仲間と話し合いながら、自分なりの考えや意見を作り上げてください。不確実な時代を生きていく力を養って、本学を巣立って欲しく思います。

 

藤井誠一郎 准教授

──2022年度まで[政策提言・登別][テーマ探究・沖縄社会調査研修]を担当されていました。

 大東文化大学で開講されるどのインターンシップも、大学の教室の中では体験することができない学びの要素を含んでいます。他の大学では学べない学びを、是非大東文化大学で体験してください。皆さんはいつか就職活動で、「あなたは大学で何をしてきましたか」と問われる時がきます。その時には堂々とインターンシップで積み重ねてきた経験を語ってほしく思います。

 

 

 

本記事作成にあたり、御協力いただいた皆様に感謝申し上げます。

 

※本記事は100周年記念プロジェクトを学生が取材、発信していく「学生取材企画」によるものです。

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