館長からのごあいさつ
大東文化大学は、1923(大正12)年9月20日、関東大震災の余燼覚めやらぬなか、東京九段の地にその産声を上げました。爾来百年、「漢学振興」と「東西文化の融合」を建学の理念として掲げながら今日まで歩んでまいりました。本学は先達が築いてきた伝統を引き継ぎながら、新たな時代を切り拓く覚悟をもってなおその歩みを進めてまいります。
大東文化歴史資料館(大東アーカイブス)は、学園のこれまでの歩みを皆様に知っていただくため、2006(平成18)年4月に正式に発足し、校史に関する調査・研究並びに資料の蒐集、整理、保存および公開を行っています。その一環として、本資料館では半期ごとにさまざまなテーマでの企画展を開催しています。これまで27回の企画展を実施しており、2023(令和5)年からは「入学試験の百年史」を開催しております。
また本資料館では2009(平成21)年より、大学の個性の確認、情報公開への対応、自校史教育への活用等の目的をもって『大東文化大学百年史』編纂の準備を始め、2010(平成22)年7月には、「百年史編纂委員会」を設置しました。2017(平成29)年には『大東文化大学史研究紀要』を創刊し、大学史研究をより一層進めるとともに、大学ウェブサイト上に「百年史」の特設ページ(「継往開来」)を設けました。こうした試みは、多くの方々に研究成果を知っていただくだけでなく、本学が日本近現代史のなかで果たした役割を解明し、同時に100周年以降に向けた新たな創造的活動の可能性を探ることを目的にしています。
これらの取り組みを通じて、当資料館はこれからも国内外に新たな情報を発信する拠点として発展させていきたいと考えております。皆様におかれましては、ご支援・ご協力のほどよろしくお願いいたします。
2023(令和5)年9月
大東文化歴史資料館 館長
中村 宗悦