秋風とともに駆け抜けた、箱根駅伝予選会。
10月26日(土)、第96回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)の予選会が行われました。
昨年より4校多い全43校が参加し、本大会への出場切符を争いました。
健闘もおよばず、大東文化大学陸上競技部(男子長距離)は11時間6分22秒で18位となり、8年ぶりに本大会出場を逃すという厳しい結果となりました。
しかし、競技の世界には常に勝ち負けがあり、走り続ける限り終わりはありません!すでに選手たちは、新たなチャレンジに向かって前進しています。大きな課題を胸に刻み、未来へのたすきに託していくことでしょう。
フォトレポートで振り返る、箱根駅伝予選会の一日
前日までの雨から一転、予選会当日はさわやかな秋晴れで、10月下旬と思えない汗ばむ陽気。青空の下に、各大学の選手団や関係者をはじめ、応援や吹奏楽の学生団体、在学生や同窓会のOB・OGなど、たくさんの人が集まりました。
7時00分
出場チームと関係者は、早朝からスタート地点である陸上自衛隊駐屯地に集合。ひんやりとした朝の空気の中、準備を整えます。出走しない部員たちはサポート側にまわって選手を支え、チームが一体となってこの日のレースに挑んでいます。大東の選手陣も体育館(飛翔館)に集まり、徐々にウォーミングアップをスタートです。
8時30分
大東文化大學全學應援團のリーダー部とチアリーダー部の皆さんが到着。
選手たちが走るトラック沿いに、各校の応援スペースが一直線で用意されています。予選会は本大会よりも出場校が多いので、応援団やチア、吹奏楽などが一堂に会します。これほど多く集まる機会はそうそうありません!ここで渾身の応援合戦がはじまります。
9時00分
演舞をする應援團の向かい側では、学長をはじめ、多くの皆さんが選手たちに声援を送ります!
予選会のルールは、東京・陸上自衛隊立川駐屯地から昭和記念公園間の21.0975kmのハーフマラソンコースを一斉に走り、各チーム上位10名の合計タイムで争われるというもの。大学ごとに10~12名のランナーが出場できます。
9時30分
スタート地点に選手が集まります。
今回は出場が43校ともあって、かなりの人数となります。
各大学から最大12名が出場しているので、単純に計算しても516名。これだけのランナーが一斉にスタートするのです!
9時35分、予選会のスタート!
間もなくトラックの奥からトップ集団が見え始めます!
1人通過したと思えば瞬く間に、後続の選手たちが速いスピードで次々と駆けていきます。
実は選手が走るのはグラウンドではなく滑走路。ここを3周走ってから公道へ飛び出していきます。さあ、滑走路からそれぞれのジェットで走り抜け!
9時50分
これから選手たちは公道に出て、フィニッシュ地点のある昭和記念公園へ向かいます。選手が走るルートに合わせるように、ギャラリーもぞろぞろと移動を始めて、次の応援スポットへ。
移動しながらも、あちこちにグリーンの幟が見えるので、大東の応援に来ている人はすぐに見つかります!初対面の人とも、世代も性別も越えて「おつかれさまです」と声をかけあい、仲間意識が芽生えるのは嬉しいですよね…!
もちろん大東の応援をする人だけでなく、他の大学の応援に来ている人とも言葉を交わすような雰囲気。自分のことだけでなく人のことも応援しあえる清々しさに、思わず笑顔になります。
10時10分
レース中盤。公道に出た選手たちは、ぐるっと周辺をまわる形で隣接の昭和記念公園内に戻ってきます。
このころ、公園内「みんなの原っぱ」に設けられたステージでは、パブリックビューイングの大画面でテレビ中継が見られました。応援する部員たちも、レース展開から目が離せません。
10時30分
選手たちが昭和記念公園に戻り、緑の中を走ってきます。
例年、公園の18km地点あたりは各大学の応援でにぎわうスポット。
息遣いまで近くに聞こえ、知らない選手にも大きな声援で背中を押します。さあ、ゴールまでもう少し!がんばれ!!
10時45分、選手たちが続々とフィニッシュ!
スタートから1時間ほどで、ハーフマラソンの距離を走り切った選手たちがゴールしはじめると、次々にゴールする選手たちの様子を見届ける人たちで広場はいっぱいに!結果発表が行われるステージ周辺は身動きが取れないほどです。
フィニッシュした後、選手は大学ごとのテントに戻りクールダウンします。やがて沿道で応援していた皆さんも戻ってきはじめると、広場には次第に各校の幟が立つ円陣ができ、そこを目印にさらに人が集まってきます。
11時10分、予選会を振り返る
選手をはじめチームや関係者、応援していた人、同窓会のOB・OGなどが集合し、第96回箱根駅伝予選会報告会がはじまりました。
強い日差しと上昇する気温の中で、予選会は想像以上に厳しいレースとなりました。18位という結果は納得のいくものではなかったとしても、そこは勝負の世界。集まった一人ひとりが、悔しい思いを抱えて、報告会に耳を傾けました。
● 川澄克弥主将の話
今回の結果は本当に悔しく、とても情けない気持ちでいっぱいです。私たち4年生は引退となりそれぞれの道へ、後輩たちはまた箱根に向けてスタートしますが、後輩に残していけること、できることをやっていきたい。シード権獲得をめざし、強い大東にしていってほしい。これから全員で努力していきますので、変わらぬご声援をよろしくお願いします。応援してくださった皆さん、ありがとうございました。
涙を堪えて下を向く選手たちに、応援していたOBから「うつむくな!顔を上げてこう!」と叱咤激励が飛びます。
多くのファンからの力強い声援に支えられ、新しい挑戦に向かって、再び一歩を踏み出します。
未来へと決起する、そんな報告会となりました。
感動をありがとう。これからも走り続ける選手たちに、変わらぬ声援をお願いします!