2023年度入学式が4月10日、埼玉県さいたま市のさいたまスーパーアリーナで挙行され、8学部20学科7研究科2,979人が入学した。
学部別の入学者数は文学部593人、経済学部418人、外国語学部340人、法学部397人、国際関係学部193人、経営学部409人、スポーツ・健康科学部367人、社会学部222人。
研究科別の入学者数は文学研究科13人、経済学研究科2人、法学研究科1人、外国語学研究科6人、アジア地域研究科6人、経営学研究科3人、スポーツ・健康科学研究科6人(博士課程前期課程・修士課程)。文学研究科3人(博士課程後期課程)
学長告辞・高橋進学長
理事長祝辞・中込秀樹理事長
皆さまこの度はおめでとうございます。心からお慶び申し上げます。当学園の理事長の中込です。保護者の皆さまもさぞお慶びのことと存じます。心よりお祝い申し上げます。
こうして、皆様がご子息、ご息女をここまで育み、大学生になる日を迎えられるまで、大変お慶びのこと、また大変な苦労があったと思います。
先ほど学長の案内にもあった通り本学は創立100年を迎えます。今学長の告示にありました通り、当大学は大学院、大学教育と高等教育の場面において独自の確固たる地位を占めております。100年の間に輩出した卒業生は社会の様々な分野において活躍をしております。皆様はこれから大東文化大学の一員として学び、遊び、スポーツをしてそして時間を共有していくことになります。まだ、新型コロナウイルスは収まっていませんし、マスクを外せない状況は続いていますが、決して減っていないわけではありません。これから4年あれば、さらにプラスアルファで経験を重ね、無駄にならない時間であると思っております。
私は裁判官を長くやっておりましてその中で、皆様にこれはぜひお願いしたい言葉があります。それは「愚直であれ」という言葉です。あまり聞きなれない言葉かもしれませんが、「愚」は「愚か」、「直」はまっすぐ、直線の「直」という言葉です。どういう言葉かというと、様々な物事をすっ飛ばして一つのことを頑張った、人生でなければいけないということです。一つ一ついろいろな知識、あるいは論理・考え方、こういった多数の要素が組み合わされてできている。一つ一つじっくり意味を考えていかなければ身につきません。時間をかけていけば、理解し、身に着けることができます。
今は、「コスパ」や「タイパ」という言葉を多く耳にします。コストパフォーマンスやタイムパフォーマンスのことです。例えば、小説はダイジェスト版を読んで済ませるとか録画した映画を早送りして観たりする。これがタイパというものですが、映画はそれでもかまわないかもしれませんが、学問の世界においては「タイパ」という言葉は通用しません。一つ一つ時間はかかっても愚直に理解し、納得しないと身につきません。納得してください。どこまでも納得してください。
「わかった」とそこに至るまでいくら時間がかかっても、とことん考えてください。このようなことを言うと時代遅れという方もいるかもしれません。しかし、決して変わるものではないのです。わかっていないのに「わかった」という人は身についていないのです。そういったことはある程度の社会人になると必ずわかります。うわべで分かった気になっている人は浅い生き方、浅い人格となってしまいます。
皆さんにはそうなってほしくありません。人生、時間はいくらでもあります。4年で出来なくても構いません。5年、6年と過ごしていただいて構いません。時間をかけて理解をしてください。それをぜひお願いします。人生はいろいろな苦難が待っています。基礎がしっかりできている人はそこできちんと選択し、答えが出せるのです。後悔をしないそういった生き方、人格を形成していただきたい。誰よりも愚直にぜひ生きていただきたい。皆様は様々な人格があり、差異があり一人一人個性があります。そういったことをぜひ理解してください。
寛容であれというわけではなく、わかっているということです。そういうことについて、特別に嫌悪感を持つとかいうことはやむを得ないわけですから、ただ前提として理解してあげることが非常に大事になってきます。理解しないということがないように様々な人たち、生き方について、これはそういうことだと。先ほどいった愚直に理解していただきたい。そうしてお互いに理解しあって、共に生きていくという精神。これが非常に大事だと思っています。大変寛容でない民族文化がまだまだいっぱいあります。戦争もあります。ぜひ相手の立場、自分のことも理解したうえで、なるべく接するという精神で生きていくようにしてください。
4年間という時間は非常に贅沢な時間が与えられていると思います。ぜひ有効にお使いください。文化を形成して社会貢献し、当学園も皆々様の場として十分にお使いできる、提供できるものと自負しております。皆様もぜひこれからも大きな志を持って愚直に生きていただきたいと、心から期待して私からの挨拶とさせていただきます。おめでとうございます。
新入生宣誓
社会学科 鬼形 瑠菜さん
春の訪れが感じられるこの良き日に、私たちは大東文化大学の学生となりました。この歴史と伝統のある大東文化大学に入学し、大学生活を送れることに、大変感激しております。また本日は私たち新入生のためにこのような盛大な式典を挙行していただき、心より御礼申し上げます。
私たちは大学受験を乗り越え、少しの不安と大きな期待や希望を胸に、今新たな一歩を踏み出そうとしています。きっと私たちにとってこれから出会い、共に学ぶ仲間たち、指導してくださる先生方、先輩方、そして大東文化大学での大学生活、これら全てが人生の宝物となり、未来への糧となることでしょう。恵まれた環境で学ぶことへの喜びや、支えてくださる方々への感謝を忘れず、大学生活を実りあるものにします。
私たちは新たな生活を送る日々の中で、勉学のみならず、スポーツや文化活動など、様々なことに励み、今年100周年を迎える大東文化大学の更なる発展に尽力いたします。また、多くの挑戦や経験を通し、自身が向上をすることにより、社会に貢献できる人間に成長することを目指しております。そのために、先生方を始め、これからお世話になる方々には、何とぞお力添えをいただきますよう、お願い申し上げます。
最後に新入生一同、本学の「建学の精神」に基づいた学びへの姿勢と学則を遵守し、未来に向かって日々研鑽に励み、更なる発展のために精進していくことをここに誓います。
外国語学研究科 日本言語文化学専攻 陳徐鴻さん
暖かな春の風に自然の新たなる生命の息吹を感じながら、今日私達は大東文化大学大学院の学生となることができ大きな喜びを感じております。
また本日は私達新入生のためにこのような素晴らしい式典を挙行していただき、学長、理事長を始め、諸先生方、並びにご来賓の皆様に心より御礼申し上げます。
日本語学科の卒業生でもある私の夢は、日本語教師になることです。その夢のために、日本語教育についての専門知識をより深く学びたいと思い、大東文化大学外国語学研究科に進学いたしました。
数年間のコロナ禍の影響を受けてきましたが、自分の努力によって、大学院に入学することができ、非常に嬉しく素晴らしいことだと思っています。これからの新しい生活では、困難や不安なこともあると思いますが、何を前にしても、積極的に真剣な態度で立ち向かい、すべてのことを成長のエネルギーに転化していきます。未来の私にとって、大学院で一生懸命学習して、研究を行うという経験は、きっと人生の宝物になることでしょう。いつも初心を忘れることなく、求知心と研究者の情熱を持って、精一杯過ごしていきます。これからどのような成果と思い出が手に入れられるか、本当に楽しみです。
最後になりますが、本学の大学院での研究の機会を頂き大変光栄に存じます。私達の前に広がる研究者としての道には多くの困難もあることでしょう。しかし、そのような困難すらも糧に邁進してまいります。これまで支えてくださった多くの方々、またこれから出会う人々への感謝を常に忘れることなく、今まで以上に有意義な研究生活を送ることを誓います。