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2019年富士山女子駅伝(全日本大学女子選抜駅伝競走)が静岡県富士市・富士宮市で12月30日に行われ、7年連続7回目出場の本学は同大会最高順位の総合2位で準優勝だった。
本大会の出場は24チームで、コースは富士山本宮浅間大社前をスタートし、富士総合運動公園陸上競技場までの全長43.4㌔を7区間で争った。
小雨が降る天候の中レース全体の勢いをつけたい1区には、秋山祐妃選手(スポーツ科3年)を起用。1区は前半上り後半下りのアップダウンがあり2番目に短い4.1㌔の区間だが、前半は集団走、後半は縦長となり主導権争いが繰り広げられた。秋山選手は苦しい走りにはなったがトップ差37秒、15位にて2区の吉村玲美選手(同1年)に襷をつなぐ。2区は下り坂の続く6.8㌔の区間、下りに対応できる筋力のある吉村選手が起用され9人抜きの力走でトップ差1分11秒の6位で3区への襷を引き継ぐ。
3.3㌔の最短区間3区を走るのは全国大会デビュー戦となる今井彩月選手(同1年)。スピード勝負となる中、粘りの走りでトップ差1分26秒の8位で第3中継所へ。エースへ繋ぐ4区は今泉野乃香選手(同4年)。4.4㌔で細かいアップダウンのあるコースだがピッチ走法で順位を上げトップ差1分29秒の5位で5区・エースの関谷夏希主将(英語4年)へと襷を繋ぐ。
区間最長10.5㌔、前半は走りがかたく思ったようにペースが上がっていなかったが、城西大学と並走する中自分の走りを取り戻し得意の後半でペースアップ。トップ差を11秒縮め立命館大学に追いつき4位で6区山賀瑞穂選手(スポーツ科1年)へ繋いだ。6区はフラットな道が続く6.0㌔。ほぼ立命館大学と同時に襷を受け取った山賀選手は常に前を追い続け、トップ差1分52秒の3位で7区アンカーの鈴木優花選手(同2年)に襷を託した。
最終7区は、日本最大級の最難関区間「魔の坂の7区」。8.3㌔の内、3㌔地点からゴールまで高さ169㍍、ビル47階の高さを上っていく。鈴木選手は前半1.3㌔で2位・全日本選抜を抜き去り、名城大学・和田有菜選手を追い続ける。杜の都駅伝でも同コースで対決した2人、トラック対決に持ち込みたいところではあったがタイム差の壁も大きく2位のゴールテープを切った。本学は、総合タイム2時間24分25秒の準優勝で大会を終えた。創設10周年、同大会最高順位の更新は来年に持ち越して今シーズンの幕を下ろした。
外園隆監督の話
個の強さだけでは、駅伝はまとまらない。個の強さを生かすのにも、繋ぎ役が大切。みんな自立して心強いが、来年は更なる個の成長に期待していてください。
選手の話
1区(4.1km)
秋山祐妃選手 13分27秒(区間15位)
「なんとも言えない気持ち。鈴木選手が2位で終わらせてくれたが、優勝を狙っていただけ悔しい。レースの点数をつけるなら20点か30点。ペースが上がったとき対応できなかったのが力不足だと思った。エースが1人欠けてしまうので一からチームを作り直す。鈴木選手と吉村選手もいるし、1年生も入ってくるし、名城大学に立ち向かえるようなチームにしたい」
2区(6.8km)
吉村玲美選手 21分14秒(区間3位)
「全日本負けてから優勝を一番に考えてきたので悔しい結果に終わってしまった。全日本よりも調整だったり、自信を持ってここに来れた。自分の考えていたようなレースができたので全日本より成長した。でも、名城が見えていたのに追いつけなかったのは悔しい。来年は2年になり、後輩が入ってくる中で、チームが入れ替わってくる。先輩たちの分の空いた穴を埋めるのではなく、空いた穴以上のものをみんなで作っていきたい」
3区(3.3km)
今井彩月選手 10分38秒(区間12位)
「個人の結果に関しては悔いしか残っていない。タイムや区間順位も良くなかった。チームに貢献できなかったということに関して、本当に悔いの残る結果だった。結果は2位になってしまったが、鈴木選手を笑顔で迎えることはできた。優勝を目指していたからこそ2位はとても悔しい。自分の走りに納得していないので、富士山女子駅伝はこのチームで走る最後のレースであり、来年もっと練習を積んで行かないといけないと思った。競技面だけでなく、人間力も高めていきたい。今年はトラックでタイムを出せなかったので、5000㍍でしっかりとタイムを出してチームに貢献していきたい」
4区(4.4km)
今泉野乃香選手 14分24秒(区間3位)
「タスキをもらった時点で前に色々な学校がいたので前しか見ずに突っ走った。悔いはない。実業団に向けて、駅伝でしっかり本戦に出るということが目標。将来マラソンをやりたいので、地道にコツコツ頑張りたい」
5区(10.5km)
関谷夏希主将 35分02秒(区間2位)
「優勝を目指してきたので、2位という結果で、悔しさの残る大会だった。区間賞が取れなかったのと、あとの二人に安心して走れる位置で渡せなかったのがまだまだだなと思った。まだ強い後輩達が残るので、応援している」
6区(6.0km)
山賀瑞穂選手 20分14秒(区間3位)
「一番を目指していたので、悔しい。自分の持てる力を出し切って積極的に行けたと思うが、自分の甘さが出て終盤1人になった時に粘れなかった。来年こそ、来年こそと言っていつも2位なので、本当に次こそは先輩方はいないけれど、1・2・3年生で経験を生かして次こそ名城大学に勝って優勝したい」
7区(8.3km)
鈴木優花選手 29分26秒(区間2位)
「1位を取るという目標を掲げていたので、それを果たすことができず悔しい気持ちでいっぱいだ。前半で差がなく詰めてきた中で名城大学の和田さんと競るレースになると思っていたが、少し差がついた中だったので、良しと思って走った結果、少し気負いすぎてしまった。結果、思ったような走りができたのか分からないような結果だった。来年は2冠を達成することを考えていきたい」
1区秋山選手
2区吉村選手
3区今井選手
4区今泉選手
5区関谷選手
6区山賀選手
7区鈴木選手
表彰式後
取材協力/スポーツ大東編集部