11月24日(土)に「社会学部新設記念講演・シンポジウム」が、大東文化会館で開催されました
社会学部が4月に開設されて以降、初めての大東文化大学社会学部主催・大東文化大学社会学会共催行事が開催されました。
招待講演では、東洋大学の宇都宮京子先生に「社会学を学ぶということ-社会はどこにあるのか-」と題したご講演をいただきました。社会学の成り立ちや考え方等を1年生に向けて丁寧にお話しくださいました。
学生たちに質問を投げかけながら身近な事例を取り上げられ、「あたりまえ」を問うことの重要性をあらためて気づかせてくれるものでした。
つづくシンポジウムは、「異文化・地域・メディアが交わるところ-新しい社会の構想を求めて-」というテーマで、県立広島大学の上水流久彦先生と本学部のロナルド・スチュワート先生、コメンテーターとして本学部の川野幸男先生と阿部英之助先生にご登壇いただきました。
上水流先生の「中山間地域の生き残りをかけて-安芸高田市の多文化共生の試み」は、減少する人口対策として多文化共生の政策を掲げる広島県安芸高田市の現状と課題についての詳細なご報告でした。
スチュワート先生は「白豪主義から多文化主義への変遷-ある町(ウーロンゴン市)の経験を通じて」と題して、ご自身の出身市であるオーストラリアのウーロンゴン市を取り上げられ、19世紀から始まった白豪主義が戦後に多文化主義へと変わっていく経緯を、移民政策と産業構造との関連から示されました。
ホールの外では、上水流先生が書かれた多文化共生のコラムと、それらとセットになったスチュワート先生によるイラストパネルも展示されました。熱心にパネルを見入る学生の姿も多く見受けられ、シンポジウムの内容と連動して刺激になったようです。
1年生にとっては初めての講演・シンポジウムでしたが、「他大学の先生の話を聞く機会は大変貴重なものだと思います」「先生の専門分野の話を聞くことで新しい発見をすることができるので、とてもよかった」「授業外で社会学に触れるとても良い機会であった」「実際に取り組んでいることを交えての講演は興味深かった」等といった感想が寄せられました。
まだ1年生しかいない学部ですが、初めての行事を盛況のうちに終えることができました。