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経営学科

関口ゼミ、「地域で起業」に関する特別講義を実施

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 身近にいる起業家の存在や学校教育が起業に与える影響は大きいとされています。日本では、他国に比べて起業家の数が少ないことが指摘されており、その主な理由として「失敗に対する恐れ」が挙げられています。さらに、「身近に起業家がいない」ことや「学校教育」も影響しているとされています(文部科学省, 2021)。失敗のリスクを恐れる心理は自然なものですが、身近に起業家がいない環境や学校で起業に関する教育を受ける機会が少ないことは、起業への具体的なイメージを抱きにくくする要因となっています。このような状況は、起業を選択肢として考えるハードルを高めているといえます。

 将来の選択肢の一つとして「起業」に対する具体的なイメージを学生に持ってもらうため、関口ゼミでは2024年12月18日に特別講義を実施しました。この講義には、特別講師として風間崇志様(まなびしごとLAB代表、比企起業大学学長、一般社団法人ときがわ社中理事)をお招きしました。風間様は地方公務員として14年間勤務された後、2020年に起業し、埼玉県を拠点に行政と地域の中小企業、地域と大学・高校などをつなぐ事業を展開されています。また、比企起業大学の学長兼講師として、地域における起業家育成にも携わっています。講義では、まちづくりや教育分野におけるこれまでの経験について詳しくお話しいただき、学生たちにとって起業の実例を学ぶ貴重な機会となりました。

 特別講義のテーマは「アントレプレナーシップと地域で起業」でした。この中で、地域で起業する意義やその具体的な在り方について深く議論されました。特に、「起業家精神」として、自ら考え、決断し、行動する力の重要性が強調されました。周囲に依存せず、自分で新しい価値を生み出す姿勢が必要であり、地域で働く上では「まちを“じぶんたちごと”にする」ことが重要であることを強調されました。これらの内容は、学生にとって「起業」や「アントレプレナーシップ」について考えるきっかけを提供しました。

 講義の中では、ゼミ生一人一人の価値観や将来の目標を見つめ直すための対話が行われました。たとえば、「100%成功するとしたらやりたいことは何か?」や「自分は周りからどのような人として認識されたいか?」といった質問が投げかけられました。これに対してゼミ生たちは、自分なりの考えを共有し合い、意外な一面を発見する機会となりました。このような対話は、学生同士の交流を深めるとともに、それぞれが持つ価値観や目標を確認する契機となり、自分自身を見つめ直す貴重な時間となりました。

 今回の特別講義は、ゼミ生たちが将来のキャリアを考える上で非常に有意義な内容となりました。学生たちは「地域で起業する」ことに対する具体的なイメージを持ち、起業の本質について深く学ぶことができました。このような講義は、社会人を目前に控えた4年生や就職活動を控える3年生にとって、今後のキャリアを考えるうえで大きな示唆を与えるものです。特別講義を通じて、学生たちは自分の将来についてさらに深く考え、自ら行動する意欲を高めることができたと考えられます。