Professor

教員紹介

大橋 由治(おおはし よしはる)

【自己紹介】

学生時代は中国関連のエッセイや小説をよく読みました。大学院生の時には中国に一年ほど留学しました。留学時は学校が休みのたびに方方を見て回りました。中国の時刻表を買って、嘉峪関、敦煌、チベット、広州、海南島、張家界などを見てきました。留学して、日本とは違う文化圏を見て、体験してみる事を勧めます。日本を考えるきっかけにもなります。

 

【学生へのメッセージ】

中国の説話について調べています。文章として残っているものは書き言葉です。資料は、書き言葉、つまり漢文で書かれた説話です。六朝志怪や唐代小説が中心になります。小泉八雲のろくろ首は六朝志怪小説『搜神記』を引用していますし、皆さんがよく知っている山月記のもとになった話は唐代小説です。芥川の杜子春も唐代小説の翻案ですし、南方熊楠が言う中国のシンダレラ物語も唐代小説です。この分野は研究史が浅く、分からないことばかりです。高校では文学国語と論理国語が分かれていますが、これはどちらも重要だと思います。しっかり鑑賞して、適切にテーマを設定しなければならないからです。またこの分野では、漢字・漢語についての知識が養われますから、漢字を使用する日本語にも活かされます。

 

【ゼミのテーマ紹介】

ゼミでは魯迅の『中国小説の歴史的変遷』によって書き言葉で書かれた説話の概略を確認しています。魯迅は小説家でもありますが、大学で講義した学者でもあります。その他、中国の説話の特徴を理解するための資料を読んでいます。文学部にとって図書は学生にとって必要なものです。見たい原書や研究書があるかどうかは大きな違いです。専門の歴史があるか、研究者がいるかどうかで各大学の図書館の藏書に差がでます。また、東京にあるメリットとして、他の機関が所蔵していれば、借りることも、行って見せてもらうことも出来ます。

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