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2023年度大東文化大学歴史文化学会・秋季大会が開催されました

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2024年1月20日(土)、板橋キャンパス1号館301号教室において、歴史文化学会・秋季大会が開催されました。
湯城先生の歴史文化学会会長挨拶に始まり、前半は4年生による卒業論文の報告が行われ、日本史・東西文化・観光歴史学の3コースから1名ずつ優秀者が発表しました。
①中村楓(日本史・久住ゼミ)「横浜遊郭による遊女の実態:ラシャメンから紐解く喜遊伝説」
②北出遥(東西文化・砂田ゼミ)「ビザンツ帝国の衣服による権力の表現方法とキリスト教との関係:ユスティニアヌス1世の治世におけるエリート層を中心に」
③二宮春香(観光歴史学・野瀬ゼミ)「名所絵で見る名所の確立と観光効果:江戸が描かれた名所案内記、浮世絵を比較して」
 
後半は、酒井紀美先生(元茨城大学教育学部教授)をお招きし、「神は細部に宿る―中世社会から近世へ」と題してご講演いただきました。
本学科の3年生をはじめ110名の参加者があり、質疑応答および学会後の酒井先生のサイン本販売会を含め、たいへん盛況でした。

 

以下、参加した本学科3年生の感想を一部ご紹介します。
「中村さんの発表に関して、遊郭と攘夷論は一見関わりが浅そうだが、喜遊伝説を紐解いていくことで、当時の日本の世論や思想が遊郭の女性たちに幻想を纏わせることになった経緯がわかり、興味深かった」
「北出さんの発表は、服装を宗教とローマ文化という2つの視点から考察しており、緋色である重要性や衣服使用に対する考え方の推移がわかり、興味深かった」

「二宮さんの発表では、絵画などに残る名所の史料と現代のものとを大変詳細に比較していたが、こういった分析の進め方に観光歴史学の醍醐味を感じ、面白かった」

「酒井先生はまず『中世の村は近世の村にも繋がるのか』という問いを投げかけられ、このような問いの軸がしっかりとあることにまず感銘を受けた」
「酒井先生のご講演に関して、歴史を学ぶ際に時間や空間を意識してみることはなかったので面白い視点だと感じた。 応仁の乱が日本史の転換点というのはよく聞くが、それが地域社会にまで影響しているとは思ってもみなかった」