こんにちは。12月分の留学生レポートということで、これが最後のレポートになります。ウエスタンワシントン大学に留学中の社会学部社会学科、T.Iです。3月30日にシアトルに到着してから、およそ8か月が経とうとしています。不思議なもので、何か長いスパンになることを始めるときや既にやっているとき、最初は途方もない道のりになかなか終わりが見えず、終わりの日がくるのだろうかと絶望に近い感情や見えない不安を抱くことがありますが、終わりが近くなるとあっという間だったと感じることが多々あります。まだ20歳の私ですら何回もこの経験をしています。アメリカにきて最初の二日間はやることもなく、なにもすべきかもわからず、何が周りにあるかもわからず、ベッドの上で帰りたい、なぜ今アメリカにいるんだと考えながら過ごしました。しかし幸いなことにこの8か月の中で、真剣に帰りたいと思ったのはあの日が最後でした。長くなりましたが、最後のレポートでは、私が留学生活を通して感じたことをシェアしたいと思います。
初めに、私が留学前にすべきだと思うことをひとつ紹介します。それは、留学先の言語の勉強です。当たり前のことですが、アメリカに来てとても大事だと改めて感じました。僕の場合は英語なので英語と書きます。最低限、英語の基礎ができている人とそうでない人では、来てからの英語の伸びにとてつもない差があります。私は留学生活を通して、英語力の差は留学先でできることの差に直結すると痛感しました。友達作りやコミュニケーションにおいて、言語能力がすべてではありませんが、あまりにも喋れなかったり、言いたいことを何も伝えられなかったりすると、友達と距離を縮めることはなかなか難しいです。また、留学先で学部の授業を履修するためにも高い英語力が必要になります。恥ずかしい話ですが、私もまだそこまで英語ができるわけではありません。ネイティブスピーカーが何を言っているかわからないなんてことはまだまだありますし、言いたいことを日本語のように100%伝えることもまだできません。もっと来る前にスピーキングの練習をすればよかったと後悔しています。こちらにきてから、スピーキングとリスニングに慣れるまでとても時間がかかりましたし、今も苦労しています。しかし、大学受験の時の勉強と去年1年間のTOEFLとTOEICの勉強がこちらにきてから大きく役立ちました。
次にアメリカで生活して思ったことは、若い人たちの政治的関心の違いや日常会話で話すことの違いです。少なくとも、僕が生きてきた中では、周りで政治や世界情勢について友達と議論するなんでことはありませんでした。一度、アメリカ人の友達にそのことについて話したとき、アメリカでは、そういう政治のことなどについて知らないということは恥ずかしいことだと言っていました。
最後に、留学生活を振り返って、まとめのようなものを書こうと思います。約10か月という期間アメリカで勉強、生活をしてきました。これが長いと感じるかどうかはひとそれぞれですし、私にもわかりませんが、来る前は確実に長いと思っていました。はっきりした不安というより、何かよくわからない不安があったと思います。少なくとも、楽しみで震えるみたいなことはありませんでした。そして今あっという間に12月になってしまいました。まだ来る前のこともシアトルの空港に着いた時のことも鮮明に覚えています。やはり、一人で異国の地に行き、生活をするというのは不安になります。しかし、今振り返ってみて一つ言えるのは、この留学に1ミリも後悔はないということです。来る前は、どうなるんだろうかと思っていましたが、ここまで充実した留学になるとは思っていませんでした。とても親切な人たち、良い環境にも恵まれて、また外国で家族や友達と離れて暮らしてみて、自分がいかに幸せで恵まれているか気づきました。今、この留学生レポートをアメリカ人の友達の家で書いています。一週間後にホームレスになるはずでしたがたくさんの友達が家に泊まっていいよと言ってくれました。こうして、日本人以外の人と友達になり、一緒に勉強したり遊んだりしていると、確実にあなたの価値観や常識を覆すことが起きます。これも留学の面白さだと思います。この経験は誰にとっても、面白く新鮮であると思います。
1回目のレポートに書いた通り、もし留学を考えているなら私は挑戦することをおすすめします。若いうちにできることはやっておいた方が良いと思います。
最後に、この留学は周りの人の助けなしではありえないものでした。助けてくれた人たちに感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。