文学・歴史・哲学の三分野を一学科の中で専門的に学べる点は、中国学系の学科としてはめずらしい本学科ならではの特徴といえます。授業では、「漢文とは何だろう？」「訓読とは何だろう？」という原点について繰り返し問いかけています。訓読は、中国語をいきなり日本語に翻訳するという世界でも珍しい特殊技術です。古代文明で発明された象形文字をいまだに使っていて、紀元前に書かれた文章を、母国語でもないのに読むことができるのはすごいことではないでしょうか。また、「訓読した文章はもう日本語なんですよ」ということも伝えています。漢文を学ぶというのは、今私たちが使っている日本語の重要な一部分について学ぶことです。